murmur **

君想い、午後3時の白昼夢

夜間飛行

地図を見ながら2人で自転車を走らせるのはひどく滑稽で、ある種の逃避行みたいだった。きみの背中を見ながら静かに泣いた。

抱きつくと、きみは中学生の時の友達の話をした。2人乗りをしていたら、恋人が後ろから抱きついてきたと、きみの友達は嬉しそうに話していたらしい。それを思い出したときみは言う。

それを話して、きみはどうしたかったんだろう。恋人にはしてくれないのに。