murmur **

君想い、午後3時の白昼夢

ファーストキス

思っていたよりもそれはずしん、としていて、
息ができなくなりそうだった。

胸がいっぱいになって、苦しくて、でも、ほんのり甘い味がした。
それは、彼がいつも噛んでいるチューインガムの味だった。

それが終わった後、彼が少しオトナびて見えたのはわたしだけの秘密。
そして、わたしも。

「甘かったやろ?」「うん。ちょっとだけ。」