murmur **

君想い、午後3時の白昼夢

冷蔵庫

元彼に好きな人ができたと言えた時
あー終わったんだなと思った

 

長い時間を一緒に過ごした人
家族のような関係になっていた
それでも時間は経って
それはなかったことのように

 

家族みたいだねって笑ったあの頃が懐かしい
今はもうちゃんと他人になれた気がしている

 

毎日連絡を取っていたのが
もう遠い昔のようで
男は別フォルダにいれて
女は上書き保存なんだっていう
薄っぺらい言葉に妙に納得した

 

わたしの好きな人はいま東京にいる
つめたくて明るい街

 

好きとか嫌いとか特別とか大切とか
いろんな言葉をぶつけていたあの頃

 

わたしなりにひたむきで
きっと一生懸命だった

 

草津駅から徒歩10分
深夜のコンビニエンスストア
駅前の喫茶店
Aスクエアのサイゼリヤ

 

一緒にいても楽しくなかったけど
全部に思い出があるよ

 

高校生だった時のことを思い出すように
たまにきみのことも思い出すかもしれない

 

そこに恋とか愛とか悲しみとか
そういう言葉は全くなくて
ただアルバムを開くように
無機質に思い出す

 

冷たいのかな
きっとそんなもん

 

きみとの思い出は冷蔵庫にいれておくよ
はやく好きな人に会いたい